年越しうどんダメ?地域や意味いつ食べるかなど解説します
年越しそばってうどんじゃダメなの? 年越しに蕎麦を食べる習慣について尋ねたところ、「そういうものだから」と軽く一蹴されました。
それ以後はあまり疑問に思うことはありませんでしたが、歳を重ねるとやはり「何でそばなのよ?」と考えてしまうようになりました。
もし、特にそばである必要がなく、麺類なら何でも良いということであれば、今すぐにでも年越しうどんに変えてみたい。
そんな思いから、年越しそばはうどんじゃダメなのかを調査してみました。
大晦日にそばを食べる理由
現代では、年越しそばは一般的な習慣と言えるでしょう。
多くの人がこれに疑問を抱くことは少ないかもしれません。
しかし、実際に調査してみると、この習慣にはちゃんとした理由があることがわかります。
1.そばの細く長い形状から長寿を願う
2.そばの切れやすい食感から一年の厄災を断ち切ることを願う
他にもいくつかの説が存在しますが、特に有名なのは上記の2つです。
それでは、それぞれ順に詳しく解説していきましょう。
1.そばの細く長い形状から長寿を願う
まず、一つ目の理由は、そばの細長い形状が長寿を象徴しているという考え方です。
「細く長く」という表現には ・初めに息切れせずに、細々と長く続く ・物事を地道に時間をかけて軌道に乗せる などの意味もあり縁起が良さそうです。
確かに、そばと比べるとうどんは太いと感じることはありますね。
でも、大きな違いはないし、私はうどんを細長いものと認識しています。
もし「うどんは太い食べ物だ!」と主張するなら、むしろ大晦日にうどんを食べて太くて長い人生を願うのもアリかもしれませんね。(太くて長いとはちょっと贅沢な気もしますが)
それに、「そんな贅沢はよくない!人は細くて長く生きるべきだ、だからそばなんだ!」と言うなら、そうめんの方が細長い食べ物がありますよね。
というわけで、一つ目の理由に関しては、「別にうどんでもいいんじゃない?」と思ってしまいました。
そばは切れやすいから厄災を断ち切ることに繋がる
次に挙げられる理由は、そばが切れやすい食感を持つため、一年の厄災を断ち切ることに繋がるとされています。
まあ、これについては意見が分かれますね。
というのも、これは食べ物の性質に対してどんな縁起を託すかに関する話であり、先に言った通り、どれが正解かというのは主観的な意見に依存するところがあると考えています。
確かに「そばは切れやすい」→「だから一年の厄災を断つことができる」という発想は理解できます。
しかし、もう少し視点を変えれば、 「そばは切れやすい」→「つまり、この一年の出会いや縁も断ち切っちゃうかも...」 という考え方もできると思います。
逆に、「うどんは切れにくいから、一年の出会いや繋がりが来年も続く」という発想もあり得ます。
したがって、この理由についても一概にうどんが避けられる理由ではないのではないかと思いました。
まあ、こうした縁起担ぎが浸透してしまっているのは仕方ないとして、疑問なのはそもそもそばが本当に切れやすいのか?です。
そばは本当の切れやすい食べ物なのか
そばが切れやすい食べ物と聞いても、なかなか理解できませんね。
何か確かな情報が欲しいと思い、いくつか調べてみたところ、原材料にポイントがあることがわかりました。
そばとうどんでは原材料が異なり、
そばの原材料はそば粉
うどんの原材料は小麦粉
となっています。
そして、小麦粉には伸びやすい成分であるグルテンが含まれていますが、そば粉にはこれが含まれていません。
そのため、そばの方が切れやすいとされているんです。
うん、これはなるほどと思いました。
ただし、大晦日にそばを食べる理由が縁起担ぎであれば、自分の意向で縁起を担いでうどんを食べるのも十分アリな気がしますね。
ここまで「年越しうどんでも良いのでは?」という意見を前面に押し出してきましたが、調べてみると実際に年越しうどんを食べる地域も存在しているようです。
年越しうどんを食べる地域
実は、この県では古くから大晦日にうどんを食べるのが一般的な習慣だそうです。
他にも有名なうどんの産地である、 群馬県(水沢うどん) 秋田県(稲庭うどん) などの地域でも、大晦日に年越しうどんを食べることがあるそうです。
大晦日にうどんを食べるのがアリなのか、これまで検討してきましたが、実際に年越しうどんを楽しんでいる地域があることを考えると、これは疑う余地なくアリだと言えるでしょう。
実際、「年明けうどん」というイベントも存在し、香川県の「さぬきうどん振興協議会」がこのイベントを提唱しているようです。
まとめ
年越しそばにうどんはアリなのかについて解説してきました。
通常、年越しといえば「そば」が一般的ですが、実際にうどんを食べている地域も存在し、これは嬉しい発見ですね。
今回は「うどんはアリか?」という視点でお話ししましたが、実際には好きな食べ物で縁起を担いでも良いのではないかと思います。