時代祭は毎年10月22日(悪天候の場合は延期)に平安神宮で開催される重要な祭典で、京都が一千年以上にわたり日本の首都として培った伝統と工芸技術の集大成を、生きた歴史風俗の絵巻として国内外に展示することが主な目的です。
この祭典では、各時代を象徴する衣装や祭具が、厳格な歴史考証に基づいて忠実に再現されている点が大きな特徴です。
祭りは維新勤王隊の演奏する笛と太鼓の音色を前に、約2,000人が参加する約2キロメートルの長大な行列を形成し、明治維新から始まり、平安京が築かれた延暦時代まで時代を遡ります。
京都の三大祭りの一つとして、この祭りは京都の秋の風物詩として位置づけられています。
時代祭2024時間や場所など基本情報
時代祭2024開催概要は以下となります。
【開催日】
2024年10月22日(火)
【時間】
7:00~16:00
【場所】
京都御所(堺町御門)から平安神宮までの道
京都御所
京都府京都市上京区京都御苑3
公式サイトはコチラ>>
時代祭はどんな祭り?
現代の時代祭は京都御所から平安神宮までの祭りの行列として開催され、明治維新から平安時代にかけての20の流れを持ち、それぞれの流れが京都と縁の深い歴史上の人物たちによって、当時の衣装をまとった形で進行します。
初めての開催は1895年(明治28年)10月25日に、平安遷都1100年を記念する祝典の一環として行われました。
このときの行列は「時代行列」と呼ばれ、延暦から徳川時代に至るまでの異なる時代から6つの列が組まれ、平安神宮の維持に寄与する地域ごとの崇敬団体や平安講社のメンバーが参加しました。
また、丹波国の北桑田郡、南桑田郡、船井郡からは山国隊(鼓笛隊)や弓箭組も加わりました。
衣装の詳細な調査は、出雲路興通、碓井小三郎、水茎磐樟などが担当しました。
祭りは翌年から平安神宮の正式な祭礼となり、桓武天皇の神霊を祀る神輿の列が新たに加えられ、10月22日に行われるように変更されました。
この祭列は次第に現在の形に整えられ、山国隊や弓箭組を先頭に時代を遡る順序で進められ、最後に神輿列が続くようになりました。
第2回からは、各時代の衣装を身にまとった供奉の形式が確立されました。
1921年(大正10年)には経済的理由から山国隊の参加が見送られ、平安講社のメンバーがこれを引き継ぎました。
1932年(昭和7年)には新たに楠公上洛列や豊公参朝列が加わり、1940年(昭和15年)に孝明天皇が神輿に合祀されてからは神輿が2基となりました。
第二次世界大戦により一時中断された後、1946年(昭和25年)に祭列は復活し、女性の列も加えられました。
また、昭和41年には孝明天皇百年祭を機に幕末の志士たちの列も追加されました。
現在、祭列は18列、参加者数は2000人以上、衣装や祭具は1万2000点を超える規模になっています(2003年時点)。
さらに、2007年には室町時代の執政列や風俗列が新たに加わり、時代祭はさらなる発展を遂げています。
時代祭2024時代行列ルート・コース
◎スケジュール
7:00~ 時代祭(平安神宮)
8:00~ 神幸祭(平安神宮)
10:30~ 行在所祭(京都御所建礼門前)
12:00~ 行列進発(京都御所?平安神宮)
16:00~ 大極殿祭並還幸祭(平安神宮)
◎ルート
12:15~ 京都御所(堺町御門)を出発
12:30~ 丸太町(烏丸通)
12:50~ 烏丸御池(御池通)
13:20~ 京都市役所前
13:40~ 三条大橋(三条通)
14:20~ 慶流橋(神宮通)
14:30~ 平安神宮(応天門前)
ルートの詳細はコチラ>>
時代祭2024有料観覧席の種類と料金
■チケット料金
一般席(最前列)6,000円、(2列目以降)4,000円
まなび席「平安神宮道」(最前列)9,500円、(2列目以降)7,500円
まなび席は京都の観光事業や歴史の講演会を行っている「らくたび」講師のイヤホン解説付きです。
■チケット購入方法
●インターネットでの購入
チケットぴあ
ローチケ
イープラス
■店頭での購入
セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート
時代祭2024屋台など露店の出店ある?
時代祭では、残念ながら行列の障害になることを避けるため、屋台の出店はほとんど見られません。
しかし、過去の実例を参考にすると、行列の進行に支障を来さない場所での出店の可能性は若干あります。
特に昨年は、京都御苑の近辺で臨時の売店が設けられていたため、2024年も同様の状況が期待できるかもしれません。
また、お祭りの後には飲食店が混雑することが予想されるので、行列が始まる前に食事を済ませておくと良いでしょう。
時代祭2024アクセス
【場所】
京都御所(堺町御門)から平安神宮までの道
京都御所
京都府京都市上京区京都御苑3
【電車】
●京都御所
・地下鉄烏丸線「今川駅」から徒歩約5分
●平安神宮
・地下鉄東西線「東山駅」から徒歩約10分、京阪鴨東線「三条駅」もしくは「神宮丸太町駅」から徒歩約15分
【バス】
●京都御所
・市バスで「烏丸今川」から約徒歩5分
●平安神宮
・JR「京都駅」から平安神宮市バス5系統、洛バス100号、110号系統のいずれかで「岡崎公園 美術館・平安神宮前駅」で下車、徒歩約5分(京都駅から約30分)
・阪急「河原町駅」から、平安神宮市バス5系統、46系統、32系統のいずれかで「岡崎公園 美術館・平安神宮前駅」もしくは「岡崎公園 ロームシアター京都・みやこめっせ前駅」で下車、徒歩約5分(河原町駅から約20分)
【車】
名神高速道路「京都東IC」から約20分
時代祭2024駐車場
専用駐車場は用意されていません。
出来るだけ、公共交通機関の利用をオススメします。
時代祭2024交通規制
当日は交通規制があるので注意してください。
交通規制の詳細はコチラ>>
時代祭の歴史や見どころ
残念ながら、時代祭では行列の進行を妨げないよう配慮されており、屋台はあまり設けられていないようです。
時代祭は京都の代表的な三大祭りの一つで、毎年10月22日に平安神宮で開催されます。
この祭りの起源は明治28年(1895年)にさかのぼります。
その年、内国勧業博覧会が京都で開かれ、平安遷都1100年を記念して平安神宮の建設が行われました。
首都機能が東京へ移行した後の京都は人口が減少し、地域を活性化させるための市民の努力が時代祭の始まりとなりました。
時代祭の主な見どころは、各時代の衣装を着た約2,000人が、京都御所から平安神宮までの2キロメートルを行進する壮大な光景です。
参加者は明治維新時代から延暦時代までの8つの時代に分かれ、歴史の新しい時代から古い時代へと進む順序で行進します。
この行列は「生きた時代絵巻」とも称され、まるで時間を遡って過去の時代にタイムスリップしたような感覚を味わえます。
視覚的にも魅力的で、国内外の観光客にも特に人気があります。
さらに、衣装や調度品には、各時代に応じた伝統工芸技術が使われており、細部にわたる観察も楽しむことができます。
時代祭2024まとめ
明治28年(1895年)、事実上の首都機能が東京に移った後の京都に新たな活気をもたらすべく、第4回内国勧業博覧会が京都で開催されました。
岡崎地区に新たに創建された平安神宮の周辺が会場となり、様々な展示館が設置されて、博覧会は盛況を収めました。
同年の秋には、平安京遷都1100年を記念する祭典と式典が行われ、その最終日には時代風俗行列が披露されました。
この行列が、現在に続く時代祭の起源となりました。
この時代風俗行列では、維新勤王隊の華々しい演出から始まり、延暦時代に至るまでの約1000年の歴史が、約2時間のパレードで綴られます。
総勢約2000人が参加し、桂小五郎や西郷隆盛、織田信長など、歴史教科書でお馴染みの人物に扮した市民たちが、馬や牛車に乗り、次々と観客の前を行進していきます。