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越中おわら風の盆2023その魅力(見どころ)や特徴に迫る

富山県富山市の八尾(やつお)地区に1700年頃から続くと言われている伝統的なお祭り。

毎年、20万人以上の観光客が押し寄せる大人気イベントです。

ただ、そのお祭りの中身がかなり独特なんですよね。

ここでは、越中おわら風の魅力や特徴などについて解説していきたいと思います。

おわら風の盆の特徴

おわら風の盆とは、他のお祭りとは異なる大きな違いがあります。

毎年20万人以上の観光客が訪れるにもかかわらず、聞こえてくるのは「地方(じかた)」と呼ばれる演奏と歌、そして踊り手の着物がこすれる音のみです。

にぎやかさは皆無で、どこか厳粛な雰囲気の中で踊りが進行します。

 

この様子は、日本の夏の終わりを象徴し、どこか神秘的な雰囲気に包まれています。 この祭りの起源にはいくつかの説があります。

 

一つは1800年代頃に、才能ある人々が七五調の歌を新しく作り、その中に「おわらひ(大笑い)」という言葉を組み込んで町内を巡回したことから、「おわら」という名前が付けられたという説です。

 

他にも豊作を祈願した「おおわら(大藁)」説や、小原村の娘が歌い始めたことから来る「小原村説」などが伝えられています。

 

また、おわら風の盆の由来として、立春から210日目にあたる九月頃は台風が来る時期です。 昔から、収穫前の稲が台風に被害を受けないようにと、豊作祈願の儀式が行われてきました。

 

この祭りは富山地方では「風の盆」と呼ばれており、また富山地方では休暇を「ボン(盆日)」と言い表す習慣があったとされています。

 

種まき盆や植え付け盆、雨降り盆など、さまざまな「盆」が存在し、これらの名前に由来する意味があるとも言われています。

おわら風の盆の魅力とは

初めて見る人には、どの地域にもあるような景色に見えるでしょうが、昼間でもしみじみとした雰囲気が、町の至る所で感じられます。

 

広がりを持つ石畳の坂道と、そこに沿って流れる水路のせせらぎ。胸を打つような街並みは、まさに日本の美を集約したような魅力があります。

 

そして、夕暮れ時に祭りが始まると、その魅力は何倍も膨らみます。 まるで一幕の演劇を鑑賞しているような時間です。

 

諏訪町の通りに踊り手が近づくと、哀愁を帯びた胡弓や三味線の音色が耳に届きます。 やがて整然と並ぶ踊り手たちが、静かに踊りながら歩いていきます。

 

多くが若い人たちなので、その動きは精確でリズミカルであり、何とも艶っぽいものです。 編笠が顔を覆っているため、神秘的な踊りとしてさえ見えます。

 

恐らく、これは日本だけでなく、世界でも最も美しく品格あるものだと思います。 「おわら」の不可欠な要素は、楽器と歌で演奏される特異な「地方(じかた)」です。

 

少し悲哀が漂う音色は、「胡弓」の繊細な高音と、「三味線」の旋律、そして「太鼓」や「お囃子」と調和し、「唄い手」が参加することで完璧な調和が生まれます。

 

その歌は、胡弓に似た高音域と、一呼吸せずに続く独特なリズムが特徴です。 歌が終わると、「合いの手」として知られる楽器だけの間奏が入りますが、歌の旋律とは異なる曲を演奏するのは、民謡では珍しいことと言われています。

おわら風のみどころ

11支部各町それぞれの魅力や特徴がありますので紹介したいと思います

●西新町

腰をしっかりと下げてから力強く背を伸ばす男性の踊りと、繊細で優雅な女性の踊りが組み合わさった町中での踊りは、非常に見ごたえがあります。

 

東新町

若宮八幡宮の庭園内で繰り広げられるおわら踊りには特有の雰囲気が感じられます。 地域支部の特色として、小学生の女の子たちが早乙女の衣装を身に纏い、踊ることが挙げられます。

 

●諏訪町

諏訪町の中心通りで繰り広げられる町流しは、古き良き雰囲気を保ちながら、石畳の道には格子戸や白い壁を持つ町屋が連なっています。

 

●鏡町

ここは、華やかな花街として知られたエリアで、女性の踊りには芸妓の舞踊の影響が見られます。メインの舞台はおたや階段下に設けられています。

 

●上新町

この地域で最も幅広い通りで、町流しを比較的簡単に楽しむことができます。また、観光客も参加可能な大きな輪を描く踊りも行われています。

 

●東町

以前は「旦那町」として知られ、他の支部と異なる浴衣の色合いから、この地域特有の楽しみが感じられます。

 

●西町

古民家風の酒蔵や格子戸の宿屋など、風情豊かな建築物がこの地に残っています。また、禅寺橋の石垣前で行われる輪踊りは、趣があります。

 

●今町

男女が混在する踊りを最初に導入したとされています。当初のスタイルを忠実に守りながら伝承しています。

 

●下新町

傾斜のある地域に位置し、坂の途中に八幡の神社が鎮座しています。特に目を引くのは、朱色を基調とした女性たちの浴衣姿です。

 

●天満町

おわらの歌の前半に、「よっこらしょ」という囃子が組み込まれています。音程を低くして力強く歌う、特有の歌唱スタイルをお楽しみいただけます。

 

●福島

11の地域部門で最も多くの人がおわら踊りに参加しています。越中八尾駅の近くに設けられた特別な舞台でステージ上での踊りも披露されます。

おわら風の盆スケジュール【日程】

2023年9月1日(金)~9月3日(日)

【1日】17:00~23:00

【2日】17:00~23:00

【3日】19:00~23:00

注意事項1:8月20日~30日の前夜祭は中止になりました

注意事項2:おわら演舞場ステージは中止になりました

おわら風の盆の場所

会場:富山県富山市八尾町東町 周辺

富山市八尾エリアの11町「東新町、西新町、諏訪町、上新町、鏡町、東町、西町、今町、下新町、天満町、福島」が会場となり、各町内を流し踊りするのがメインです。

演舞場での公演も行われますが2023年は中止と決定しました。

おわら風の盆の駐車場

例年は以下の場所と料金になっています。

会場から約3km離れている「八尾スポーツアリーナ」が臨時駐車場として利用でき、会場までのシャトルバスが運行されます。

富山市八尾スポーツアリーナ駐車場

駐車料金:自家用マイクロバス10,000円、普通車1,000円

シャトルバス乗車:1人500円

※駐車料金・シャトルバス乗車代は、行事の運営や警備員等の協力金として、シャトルバス乗場などでお支払いください。

おわら風の盆のアクセス

■JR高山本線越中八尾

■JR富山駅からバスで約45分

北陸自動車道富山西ICから車で約20分

北陸自動車道富山ICから車で約20分