近江神宮の御祭神である天智天皇は、古典の詩「秋の田のかりほの庵のとまをあらみわが衣手は露にぬれつつ」を巻頭に持ち、それに由来することから、近江神宮は「かるたの中心地」として認識され、競技かるたの日本一を決める「競技かるた名人位・クイーン位決定戦」などの大会が盛んに行われています。
毎年、近江神宮ではお正月に「かるた祭・かるた開きの儀」が行われます。
この祭りの後には、(一社)全日本かるた協会の公認を受け、近江神宮かるた会と(一財)天智聖徳文教財団が共同で主催し、大津あきのた会が管轄する「高松宮記念杯近江神宮全国競技かるた大会」が開催されます。
近年では、全国から1000人以上のかるた選手が集まる大会となっています。
それでは、近江神宮かるた祭りを詳しく見ていきましょう。
近江神宮かるた祭り2024日程とスケジュールについて
滋賀県にある「近江神宮(おおみじんぐう)」は、小倉百人一首の巻頭歌にゆかりのある神社です。
神前で「秋の田のかほりの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ」という歌を朗読し、采女装束を身に纏った4人の取姫が、儀式的にかるたを取る「かるた開きの儀」が行われます。
その後、近江勧学館で全国のかるた大会が開催されます。
これは「高松宮記念杯・近江神宮全国競技かるた大会」として知られており、2024年の開催日程は以下の通りです。
【開催日】
●競技かるた名人位・クイーン位決定戦
2024年1月6日(土)
●かるた開きの儀
2024年1月7日(日)
●高松宮記念杯・近江神宮全国競技かるた大会
2024年1月7日(日)8日(月祝)
【開催時間】
●競技かるた名人位・クイーン位決定戦
1回戦9:40~
●かるた開きの儀
9:00~
【開催場所】
近江神宮神座殿(おうみじんぐうかみくらでん)、よいこのもり保育園、滋賀市民センター
※2024年度に開催される「第73回高松宮記念杯近江神宮全国競技かるた大会」は、1月7日にA級、1月8日にB級を開催
近江神宮かるた祭り2024試合の観戦は可能?
可能です。2つ方法があるので紹介します。
2024年1月6日(土)に行われる「名人位(第70期)・クイーン位(第68期)の決定戦」は、近江神宮近江勧学館で開催予定です。
このイベントでは、前年のタイトル保持者である名人とクイーンが、予選を勝ち抜いた挑戦者と対戦します。
各試合は5回行われ、先に3勝した者に「名人」と「クイーン」の称号が授与されます。
観覧希望者は、競技会場または公開解説室で試合を鑑賞できますが、事前に申し込みが必要です。
競技会場には45席が用意されており、1席あたり3000円の料金がかかります。
2024年1月3日時点で、申し込み受付は終了しているようですが、公開解説室ではまだ70席利用可能です。
1席あたりの料金は1000円で、中学生以下は500円です。
2024年1月3日現在、公開解説室にはまだ余裕があるようなので、お早めに申し込み手続きを行ってください。
申し込みは専用フォームを通じて受け付けていますので、詳細はそれをご確認ください。
申込みフォームへ>>
2024年1月7日(日)、近江神宮神座殿で行われる「かるた開きの儀」は、誰でも無料で観覧できます。
この儀式では、百人一首の第一番「秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ」が朗読され、采女装束を身にまとった4人の取姫がかるたを取ります。
また、同じ日には「第73回高松宮記念杯近江神宮全国競技かるた大会」が開催されます。
この大会は、かるた開きの儀の後に、近江神宮近江勧学館、よいこのもり保育園、滋賀市民センターで行われます。
この大会は「A級」の競技です。参加選手がトーナメント戦で対戦します。
詳細については、近江神宮の公式サイトには記載がありませんが、観覧希望者は1月の高松宮記念杯、7月の高校選手権、または光ルくん杯に足を運ぶことをおすすめします。
さらに、2024年1月8日(月祝)には「第73回高松宮記念杯近江神宮全国競技かるた大会」が開催され、この日は「B級」の大会です。
観覧については、A級の大会と同様、詳細は不明ですが、観覧が可能であると思われます。
近江神宮かるた祭り2024試合の観戦はYoutubeライブ配信あり
これは、楽しみですね^^
ライブ配信へ>>
近江神宮かるた祭り2024アクセス
【場所】
近江神宮
〒520-0015 滋賀県大津市神宮町1-1
【電車】
・新幹線、各京都駅から
京都駅→JR湖西線→大津京駅下車→京阪大津京駅乗り換え→近江神宮前駅下車→徒歩約9分
・大津以東JR東海道線(琵琶湖線)から又は同線経由
JR各駅→膳所駅または石山駅→京阪に乗り換え→近江神宮前駅下車→徒歩約9分
JR各駅→山科駅湖西線乗り換え→大津京駅→タクシーで約3分
・高島、北陸方面から
湖西線大津京駅下車後、上記「新幹線、各京都駅から」同様
・京都市内から
京都地下鉄東西線から京阪直通「びわ湖浜大津」行きあり
びわ湖浜大津で「坂本比叡山口行き」又は「近江神宮前」に乗り換え
【車】
・名神高速道路 京都東ICより約10分
・坂本、堅田方面より西大津バイパス利用
近江神宮ランプを側道へ、信号を超えてすぐの二又を左へ
・浜大津、石山方面、名神大津ICより約15~20分
近江神宮かるた祭り2024駐車場
専用駐車場があります。
【収容台数】
200台
【料金】
無料
近江神宮かるた祭り2024見どころと歴史につて
滋賀県西部に位置する大津市からほど近いびわ湖の西岸に広がる場所にあるのが近江神宮です。
この神宮は、第38代天智天皇を祭っており、その古都として知られています。
この場所は、開運の神や産業文化学問の神としても深く崇敬されており、漏刻(水時計)、百人一首のかるた、流鏑馬(やぶさめ)といった文化でも有名です。
境内には時計館の宝物館や彫刻、日時計なども設けられています。
また、神前結婚式、初詣、七五三、車のお祓いなど、さまざまな祈願が行われる場所としても知られています。
近江神宮では「かるた祭り」と呼ばれるイベントも開催され、その中で「秋の田のかほりの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ」という歌が歌われます。
この歌は天智天皇によって詠まれ、百人一首の第一番としても選ばれています。
そのため、近江神宮は「かるたの殿堂」とも呼ばれ、かるたの選手や愛好家にとって聖地となっています。
この歌は、「秋の田に建てた仮小屋にいると、屋根を覆っている苫の目が荒いので、私の袖は夜露に濡れてしまう」という内容です。
この近江神宮は、映画「ちはやふる」の舞台としても選ばれ、境内の近江勧学館では「ちはやふる」関連の商品も販売されています。
毎年、近江かるた祭りでは「かるた開きの儀」と「高松宮記念杯近江神宮全国競技かるた大会」が開催され、競技かるたの名人位やクイーン位も争われます。
特に名人位戦は昭和30年代から始まり、多くの名人が輩出されました。
クイーン位戦は昭和32年に始まり、初代クイーンから若い世代に至るまで様々な選手が競い合っています。
また、夏には「全国高等学校かるた選手権大会」も行われ、各高校から選手たちがかるたの技を競います。
これは「かるたの甲子園」とも呼ばれ、映画や漫画などでも知名度が高いイベントです。
さらに、非公開の大会も行われ、一般の観客には見られない興奮が味わえることもあります。
競技かるたは、指先で札を取る技術や戦略が高度で、瞬時の判断力や俊敏な動きが求められる競技です。
百人一首の「決まり字」や持ち札の配置にも駆け引きが加わり、知識と経験も重要です。
全日本かるた協会はルールの詳細を公開しており、試合を理解するために一度覗いてみることをおすすめします。
近江かるた祭りの開催地である近江神宮は、自然に囲まれた美しい場所で、特に一の鳥居をくぐる表参道は桜の名所として春に訪れる価値があります。
桜の花とトンネルは美しい写真スポットとなっています。
また、鮮やかな朱色の楼門は、近江神宮の象徴的な建物であり、その壮大さは圧巻です。
漏刻などの歴史的な時計も見学できますし、授与所では御朱印もいただけます。
近江神宮かるた祭りに訪れる際には、ぜひこれらの魅力も楽しんでください。