「昇仙峡」とは、山梨県甲府市北部に広がる美しい渓谷で、その美しさで「日本一の渓谷美」と称されています。
この場所は「秩父多摩甲斐国立公園」の一部で、「御嶽昇仙峡」として国の特別名勝に指定されています。
さらに、このエリアは日本有数の水晶の産地であり、2020年には「甲州の匠の源流・御嶽昇仙峡~水晶の鼓動が導いた信仰と技、そして先進技術へ~」として日本遺産に認定されました。
この地域には主峰「覚円峰(かくえんぼう)」や「仙娥滝(せんがたき)」など、日本の滝百選に選ばれた滝、そして自然の「石門」などの見どころが点在し、約5㎞にわたる遊歩道を歩きながら、「日本五大名峡」と称される美しい渓谷を楽しむことができます。
そんな景勝地である昇仙峡の紅葉について詳しく見ていきます。
昇仙峡の紅葉(2023)見頃の季節はいつ?
昇仙峡の紅葉の見頃は、例年10月中旬~11月下旬になります。
今年は、温かい時期が長かったので少し色づきが送れています。
2023年の昇仙峡の紅葉は、11月上旬~11月下旬が見頃となります。
昇仙峡の紅葉の現在の状況は以下でも確認することが出来ますよ。
昇仙峡の紅葉の現在>>
昇仙峡の紅葉(2023)現在の様子をライブカメラで見れるの?
昇仙峡の紅葉の現在の様子をライブカメラ確認する方法はあります。
2つほどあるので、お出かけ前に確認して紅葉の色づきを見てください。
ロープウェイ山頂のカメラ>>
昇仙峡グリーンライン県営駐車場のカメラ>>
昇仙峡の紅葉(2023)の混雑状況は?
昇仙峡は、首都圏から簡単にアクセスできる場所に位置し、見事な紅葉の名所として知られています。
美しい渓谷美を楽しむことができ、整備された遊歩道があり、無料の駐車場も充実しています。
また、ビューポイントにも車で簡単にアクセスできるため、年配の方や子供連れにも便利です。
そのため、紅葉のシーズンには多くの観光客が訪れます。
特に、紅葉のピーク時には週末は混雑が予想されます。
したがって、天気の良い平日や土日祝日に昇仙峡を訪れる場合には、朝早く現地に到着するように計画することをお勧めします。
周辺道路や駐車場が混雑する可能性があるため、余裕をもって行動することが賢明です。
昇仙峡の紅葉(2023)ライトアップはある?
昇仙峡では、通例的に毎年10月中旬から11月下旬にかけて、紅葉ライトアップが行われます。
この期間中、毎日、日没から21時までライトアップが行われることが一般的です。
紅葉ライトアップのメインスポットである「仙娥滝」へ向かうには、「昇仙峡滝上バス停」から水晶街道に沿って歩くことが便利です。
滝上エリアを通過し、180段の階段を下りると、「仙娥滝」に到達します。
「仙娥滝」はライトアップの伝統的なスポットであり、夜間には幻想的な雰囲気に包まれます。昼間とは異なる美しい景色を楽しむことができます。
昇仙峡の紅葉の見どころや魅力
山梨県に位置する「昇仙峡」は、全国観光地百選の渓谷部門で1位に選ばれ、平成百景で2位にランクされ、また平成の名水百選にも選ばれている、日本一美しい渓谷の代表格です。
この特別名勝地は、長い年月をかけてできた花崗岩の断崖、奇岩や奇石、透明な水流などが魅力で、四季折々の美しさが楽しめます。
特に秋には、渓谷の遊歩道に沿って、モミジ、サクラ、ナラ、ドウダンツツジ、ウルシなどが鮮やかに紅葉し、マツの緑と花崗岩の白とのコントラストが美しい紅葉の景色が広がります。
この渓谷は10kmにわたり、標高差があるため、紅葉が始まる時期が段階的にずれており、1ヶ月以上にわたって紅葉を楽しむことができます。
また、アクセスが便利で市街地からわずか1時間未満で到達できるため、そのダイナミックな景色に魅了され、何度も訪れるリピーターも多い、紅葉の名所と言えます。
このエリアには多くの見どころがあり、以下で紹介します。
【長潭橋(ながとろばし)】
「長潭橋」は、昇仙峡遊歩道の最初の紅葉名所で、山梨県内で最も古いコンクリートアーチ道路橋の一つです。
この橋は1925年に完成し、2012年には「土木遺産」として認定されました。
橋から眺める景色は非常に印象的で、渓谷の両側に広がる紅葉が壮大な光景を演出します。
また、遠くから見ることができる、美しいアーチ橋が紅葉に囲まれた風景も見逃せません。
この美しい場所での散策を思い出に残すために、必ず記念写真を撮ることをおすすめします。
【夢の松島】
「夢の松島」と呼ばれる場所は、珍しい形をした岩石を楽しみながら進む遊歩道に現れます。
ここは昇仙峡の主峰である覚円峰(かくえんぽう)を正面から広く眺められる絶好のスポットです。
約180メートルにも及ぶ切り立った岩肌と鮮やかな紅葉との対比は、圧倒的な美しさです。
さらに、階段を下りると、巨大な岩の下にもぐりこむ場所があります。
【石門(いしもん)】
「石門」は、「夢の松島」から上流に向かうコースにある、巨大な岩で形成されたアーチ状の門です。複数の岩が積み重なって自然にできたものです。
特に、上にあるべき岩が一部浮いて見えるため、この門をくぐる際にはちょっとしたスリルを楽しむことができます。
【仙娥滝(せんがたき)】
「昇仙橋」を渡り「石門」を通過すると、近くにある印象的な「仙娥滝」が迫ってきます。
この滝は、昇仙峡の象徴的存在であり、「覚円峰」の足元に位置し、滝の高さは約30メートルあり、日本の滝百選にも選ばれています。
「仙娥滝」は地殻変動によって形成され、中国神話に登場する仙女「嫦娥(じょうが)」にちなんで名付けられました。
特に秋には、滝の周りを美しい紅葉が飾り立て、天候が好調であれば虹がかかることもあります。
この幻想的な風景は心を癒してくれることでしょう。
【クリスタルファウンテン】
「仙娥滝」横の階段を上り、滝上エリアを通過すると、お土産屋や飲食店が軒を連ねる水晶街道にたどり着きます。
水晶街道にある「クリスタルファウンテン」は、約600キログラムもの天然水晶で飾られた豪華な噴水です。
この噴水は、甲府で有名な水晶と宝石の町のシンボルであり、甲府駅前にかつて存在していたものをモデルに、地元の企業が再建しました。
美しい紅葉を一層引き立てる虹色の輝きは、観察する角度によって様々な表情を見せ、昇仙峡固有の風景として愛されています。
【昇仙峡ロープウェイ】
「昇仙峡ロープウェイ」は、紅葉が美しい中を進むゴンドラが風光明媚な場所で、片道わずか5分で素晴らしい景色を楽しむことができます。
展望台から10分ほど歩くと、弥三郎岳山頂に到達します。
ここからは昇仙峡の紅葉が一望でき、360度のパノラマビューが広がり、遠くには富士山も見える、人気のあるスポットです。
さらに、縁結びのご利益があると信じられる「八雲神社」や子宝の神様として崇められる御神木など、パワースポットも点在しています。
【荒川ダム】
昇仙峡の奥深くに位置し、1,080万トンの貯水能力を持つ「荒川ダム」がそびえ立っています。
このダム周辺に広がる「御岳昇仙峡水源の森」は、その美しさから「水源の森百選」に選ばれています。
湖面が静かな中、炎のように輝く紅葉が映し出される様子は、奥昇仙峡独自の美しい光景です。
「荒川ダム」までのアクセスはロープウェイ乗り場から徒歩で片道約30分ほど離れているため、帰りの時間に制約のある方はご留意ください。
しかしながら、この壮大な景色を体験する価値があることは間違いありません。
【大滝】
「大滝」は、「荒川ダム」よりも更に上流に位置し、徒歩で約30分ほどの場所にあります。
途中には「白髪滝」や「親子滝」といった滝があり、最終的には板敷渓谷の奥にたどり着きます。
この場所は、周囲に人工物が一切ない自然に溢れた場所です。
「平成の名水百選」にも選ばれた清らかな川の流れは、旅の疲れを癒すことでしょう。
特に秋には、滝を飾る紅葉と虹が現れることがあり、この季節は非常に人気です。
「大滝」への道は一部が舗装されていないため、岩場や斜面のある山道を歩くことになります。
安全で滑りにくい靴を用意することが大切です。
【覚円峰(がくえんぽう) 】
「昇仙峡の象徴」と称される、日本一美しい渓谷は、白い岩肌と紅葉に包まれた木々の見事な対比が、壮大で感動的な景観を作り出しています。
昇仙峡の紅葉ドライブはどう?
これは「昇仙峡ライン」(県道7号線)の説明です。
昇仙峡の入口で、道路は川沿いの旧道とバイパスに分岐しますが、ここではバイパスを選択しましょう。
バイパスは急な坂とカーブが続き、速度が低下しますが、その代わりに素晴らしい景色を楽しむことができます。
景色は驚くほど美しく、運転中に見とれてしまい、事故が心配されるほどです。
ドライブだけでも素晴らしいですが、昇仙峡に来たら、徒歩での観光もおすすめです。
バイパス沿いには県が運営する無料駐車場があるので、そこから渓谷の遊歩道を散策できます。
また、ロープウェイの影絵美術館の裏にも、市が運営する無料駐車場があります。
昇仙峡の紅葉アクセスについて
【場所】
〒400-1214 山梨県甲府市高成町
【電車】
JR甲府駅 甲府駅南口バスターミナル(4番のりば)で「終点 昇仙峡滝上」のバス 約60分
【車】
中央自動車道「甲府昭和IC」から約40分
昇仙峡の紅葉は駐車場はあるか
以下の駐車場があります。料金は全て無料です。
天神森市営駐車場 普通車 約60台
県営グリーンライン駐車場 普通車 約37台
昇仙峡滝上駐車場 普通車 約80台
昇仙峡の紅葉は標高差があるため、1カ月以上にわたり美しい紅葉を楽しむことができます。